延岡城・内藤記念博物館では、令和5年を迎えるにあたり、平常展示室における展示替えを一部行います。
1.展示期間
令和5年1月2日(月)~1月29日(日) ※休館日1月10日(火)、16日(月)、23日(月)
2.会 場
延岡城・内藤記念博物館 2階 平常展示室
3.展示作品
若松に鶴図(谷仲吉氏所蔵)
作者不詳・明治時代 紙本・金沈着色・屏風装(六曲一双) (各)縦157.0㎝ 横363.0㎝
円山応挙(マルヤマ オウキョ)が描いた作品の写しと考えられる作品。写生による絵画を大成した応挙に習い、本物のように、緻密に鶴の羽を描いている。長寿の象徴である松と鶴を描いた金屏風である本作品は、写しではあるものの、美術作品としての質の高さもとより、華やかな雰囲気を醸し出す作品となっている。
兎図(延岡城・内藤記念博物館所蔵)
太田資始筆・安政4年(1857) 絹本・墨画・掛幅装 縦102.7㎝ 横33.4㎝
内藤家16代当主・政擧(マサタカ)の実父であり、激動の幕末期に、三度も老中に就任した掛川藩主・太田資始(オオタ スケモト)が描いた兎図。月の中には兎が住んでいるという伝説をもとに、伏せて丸くなった兎を満月に見立て、可愛らしい姿の兎を描いている。画賛より、2度目の老中に就任する前年となる、安政4年(1857)に描いた画と判断される。
内藤政擧筆 一行書「福生於清約」(延岡城・内藤記念博物館所蔵)
内藤政擧筆・大正時代 絹本・墨書・掛幅装 縦88.3㎝ 横34.5㎝
内藤家16代当主・政擧(マサタカ)による書。「福(フク)は清約(セイヤク)に生(ショウ)ず」と読む吉語で、意味は「福(幸せ)は、清廉と倹約から生まれる」といった内容となっている。政擧は、数多くの書を残しているが、幼少期の事故で、片眼はほとんど見ていなかったと伝えられており、この書における文字の配置などに、その影響を見ることができる。